今回は民法714条の『監督者責任』について説明していきます。
こんな疑問を答えていきます。
今回の記事を読んでいただければ次のようなことが分かります。
- 監督者責任が発生するのはどんな時なのか?
- 親が監督者責任を負わないのはどんな時か?
- 未成年者自身に責任が発生するのはどんな時か?
ぜひ最後まで読んでみてください。
監督者責任が発生するのはどんな時?
では監督者責任が発生するのはどんな時なのでしょうか?
民法の714条には次のように規定されています。
第714条
1. 前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。2. 監督義務者に代わって責任無能力者を監督する者も、前項の責任を負う。
つまり原則として親は小さな子供が第三者に与えた損害を賠償する責任を負うことになります。
例えば小さな子供が野球をしていて謝って通行していた人にボールを当てて怪我をさせてしまった場合には、それについて親は監督者責任を負うことになります。
親が監督者責任を負わないケース
ただしいつでも親が子供の監督者責任を負うわけではありません。
それが以下の条件を満たしている時です。
原則は親は責任を負うけれど例外のパターンも存在することを覚えておきましょう。
未成年者に責任が発生するのはどんな時?
では未成年者に責任が発生するのはどんな時なのでしょうか?
原則は未成年者の子供が第三者に与えた損害は親が責任を負います。
しかし民法では満12歳以上程度を持って責任能力があるというふうにみなします。
従って中学1年生の子供が第三者に損害を与えてしまったような場合には親ではなく子供が直接責任を負うことになります。
中学1年生ともなれば自分が悪いことをしているくらいは判断ができるだろうと民法では考えるのです。
反対に幼稚園児の場合には自分が悪いことをしているのかどうかも判断がつかないような状況です。
そのため監督義務者である親が代わりに責任を負うことになります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は民法714条の『監督者責任』について説明してきました。
今回の内容をまとめると次のようになります。
- 監督義務者は無責任能力者が他人に損害を与えた損害を賠償する責任を負う
- ただし監督義務者が監督義務を怠らず、または怠らずでも損害を避けることができなかった時は責任を免れる
- 満12歳以上程度を持って責任能力を有すると民法では考える
今回の記事の中でわからないところや、ここをもっと知りたい!など要望があればぜひコメントお待ちしております。
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