今回は代理権がどのような時に消滅するのかについて説明していきます。
こんなお悩みを今回の記事では解決します。
この記事を読んでいただければ次のようなことが分かります。
- 本人が原因で代理権が消滅するパターン
- 代理人が原因で代理権が消滅するパターン
今回は代理権の消滅についてを具体的に説明していきます。
目次
本人が原因の代理権の消滅
まず任意代理と法定代理によって代理権の消滅事由が変わります。
任意代理と法定代理の違いが分からない!という方は以前の記事を参考にしてみてください。
任意代理の場合
まず任意代理の場合には本人が死亡または破産手続きの開始の決定を受けた時に代理権は消滅します。
本人が死亡したり、破産手続きを受けた時まで代理をする必要はないと考えます。
法定代理の場合
一方で法定代理の場合には本人の死亡によってのみ代理権が消滅することになります。
法定代理と任意代理の場合には代理権の消滅条件が異なることに注意しましょう。
代理人が原因の代理権の消滅
先ほどまでは本人の原因による代理権の消滅でしたが、次は代理人の原因による代理権の消滅になります。
代理人の場合には3つの代理権消滅事由があります。
1つずつ解説していきます。
代理人の死亡
まず1つ目が代理人の死亡です。
これは当然代理人が死亡してしまうと、代理行為を継続することができませんね。
よって代理人が死亡した場合には代理権は消滅します。
代理人の破産手続開始の決定
2つ目が、破産手続き開始の決定です。
お金をしっかりと管理できない人に代理を任せるのは怖いですよね。
よって代理人が破産手続開始の決定を受けた場合にも代理権は消滅することになります。
代理人が後見開始の審判を受けた時
3つ目が後見開始の審判の受けた時です。
代理人が正常な判断能力を有しないのに、代理行為を任せるのはこれも2つ目と同様に怖いですね。
以上の3つが代理人が原因による、代理権の消滅になります。
民法653条
これまでの内容が民法の653条に規定されています。
委任は、次に掲げる事由によって終了する。
一 委任者又は受任者の死亡
二 委任者又は受任者が破産手続開始の決定を受けたこと。
三 受任者が後見開始の審判を受けたこと。
本人に比べると代理人が原因で代理権が消滅する条件は多いので覚えるのが大変ですね。
基本的には、代理人が代理行為を正常に行うことが出来なくなった時に代理権も消滅すると考えておけば覚えやすいかもしれませんね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は代理権の消滅事由について取り上げてきました。
今回の内容を簡単にまとめると次のようになります。
- 本人が原因の代理権消滅の条件は任意代理と法定代理によって異なる
- 代理人が原因の代理権消滅の条件は3つある
- 基本は代理人が代理行為を行えなくなった時と考えておくと覚えやすい
条文をしっかりと抑えて、試験で高得点を狙いましょう!
では、最後までお読みいただきありがとうございました。
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