民法

連帯債務の絶対効について

今回は連帯債務の絶対効について説明していきます。

連帯債務とは複数の人が連帯して債務を弁済することを言います。

では連帯債務者の1人に生じた事由は他の債権者にも生じるのでしょうか?

例えばAさん、Bさん、Cさんがそれぞれ連帯債務者だったとして、Aさんに弁済の請求をした時その効果は他のBさん、Cさんにも生じることになるのか?

これが他の人にも生じるものを絶対効。他の人には生じないものを相対効と呼びます。

今回はこの2つの中の連帯債務の絶対効について説明をしていきます。

連帯債務の絶対効

さてでは連帯債務者の人に生じた事由が他の債務者にも生じる絶対効はどんなケースの場合なのでしょうか?

連帯債務の絶対効は大きく7つ存在します。

  1. 弁済
  2. 相殺
  3. 請求
  4. 更改
  5. 混同
  6. 免除
  7. 時効の完成

それらの絶対効について1つずつ説明をしていきます。

1.弁済

例えばAさん、Bさん、CさんがXさんに対して100万円の連帯債務を負っていたとします。

連帯債務者であるAさんがこの150万円を1人で返してしまいました。

この時にBさん、Cさんの150万円の債務も消滅することになります。

つまりAさんに起きたことが、他の債務者のBさん、Cさんにも生ずることになるのでこの場合は絶対効になります。

ちなみAさんは後からBさん、Cさんに対して50万円ずつお金を払ってくださいということができます。(求償)

2.相殺

2つ目が相殺です。

Aさん、Bさん、CさんがXさんに対して150万円の連帯債務を負っていたとします。

この中でAさんはXさんに対して150万円の債権を持っていました。

そこでAさん→Xさん、Xさん→Aさんの債権をそれぞれ相殺することにしました。

そうするとBさんとCさんのXさんに対する債務も消滅することになります。

Aさんは相殺をした後に、BさんCさんに対してそれぞれ50万円ずつを求償することができます。

3.請求

3つ目が請求です。

Aさん、Bさん、CさんがXさんに対して150万円の連帯債務を負っていたとします。

その後XさんがAさんに対してお金を支払ってくださいと請求をしました。

この効果はBさん、Cさんにも及ぶことになります。

434条にそのことが規定されています。

第434条
連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の連帯債務者に対しても、その効力を生ずる。

4.更改

4つ目が更改です。

更改とは新たな契約を結ぶことを言います。

例えばAさん、Bさん、CさんがXさんに対して150万円の連帯債務を負っていたとします。

その後Aさんは150万円をチャラにする代わりに車をあげるという新しい契約を結んだとします。

その時にはBさん、BさんのXさんに対する債務も消滅することになります。

第435条
連帯債務者の一人と債権者との間に更改があったときは、債権は、すべての連帯債務者の利益のために消滅する。

5.混同

5つ目が混同です。

混同とは、債権者と債務者が同一の人物になってしまうようなケースを言います。

例えばAさん、Bさん、CさんがXさんに対して150万円の連帯債務を負っていたとします。

しかしXさんが死亡してしまい、AさんがXさんを相続することになりました。

そうすると債権者と債務者が同じAさんになってしまうことになります。

これではおかしなことになるので、このように混同があった時には他のBさん、Cさんの債務も消滅することになります。

第438条
連帯債務者の一人と債権者との間に混同があったときは、その連帯債務者は、弁済をしたものとみなす。

6.免除

6つ目が免除です。

Aさん、Bさん、CさんがXさんに対して150万円の連帯債務を負っていたとします。

その後XさんはAさんの債務だけを免除してあげることにしました。

その場合にはその効果がBさん、Cさんにも及ぶことになります。

よって残りの100万円分をBさんとCさんで連帯して負うことになります。

第437条
連帯債務者の一人に対してした債務の免除は、その連帯債務者の負担部分についてのみ、他の連帯債務者の利益のためにも、その効力を生ずる。

7.時効の完成

最後が時効の完成です。

Aさん、Bさん、CさんがXさんに対して150万円の連帯債務を負っていたとします。

その後Aさんの時効が完成し、AさんのXさんに対する債権が消滅しました。

その時Bさん、Cさんに対してもその効果が及びことになります。

つまり残りの100万円分をBさんとCさんはXさんに対して連帯して責任を負うことになります。

第439条
連帯債務者の一人のために時効が完成したときは、その連帯債務者の負担部分については、他の連帯債務者も、その義務を免れる。

まとめ

いかがだったでしょう?

今回は連帯債務の絶対効について説明してきました。

簡単に今回の内容をまとめると次のようになります。

まとめ
  1. 連帯債務の絶対効は次の7つ
  2. 弁済
  3. 相殺
  4. 請求
  5. 更改
  6. 混同
  7. 免除
  8. 時効の完成

今回の記事でわからないことや、ここをもっと知りたい!など要望があればコメントお待ちしております。

では最後までお読み頂きありがとうございました。

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