民法

制限行為能力者と取引をした相手方の催告権とは?

今回の記事ではその制限行為能力者と取引をした相手方の催告権について説明していきます。

“お悩み君”
“お悩み君”
制限行為能力者(判断能力がない人)と取引をした人はどうなるんだろう?

こんな悩みに今回の記事では答えていきます。

そもそも制限行為能力者って何?と言う方はまず前回の記事を参考にしてみてください。

制限行為能力者ってどんな人のこと?今回は制限行為能力者について説明していきます。 民法を勉強する上で制限行為能力者はいろんな場面で出てきます。 今回の...

今回の記事を読んでいただければ次の3つが理解できます。

今回の記事で分かること
  1. 催告権とは何か?
  2. 催告をするのは誰にか?
  3. 制限行為能力者と取引をした相手方ができること

ぜひ最後まで読んでいただいて、制限行為能力者の相手方の権利を理解してください。

制限行為能力者と取引をした相手方の保護

制限行為能力者がした法律行為は原則として後から取り消すことができます。

例えば未成年が何か高額のものを購入した場合、後から未成年の親はその契約を取り消すことができます。

ただそうなると取引をした相手方はかなり不利ですよね。

せっかく購入してもらえたと思った商品が、突然未成年だったという理由で取り消されてしまうわけです。

そこでそんなかわいそうな立場である取引の相手方に与えられた権利が催告権です。

催告権とは?

催告権とは簡単にいうと取引の相手方が法定代理人(今回のケースならば親)に対して未成年者がした法律行為を認めるのか、認めないのかを急かすことができる権利のことです。

催告権については民法の20条に規定されています。

民法第20条
1.制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び第17条第1項の審判を受けた被補助人をいう。以下同じ。)の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者(行為能力の制限を受けない者をいう。以下同じ。)となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、その者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。

2.制限行為能力者の相手方が、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人又は補助人に対し、その権限内の行為について前項に規定する催告をした場合において、これらの者が同項の期間内に確答を発しないときも、同項後段と同様とする。

条文に書かれてある通り制限行為能力者の相手方は催告権を使う場合には1ヶ月以上の期間を定める必要があります。

そして催告を受けた法定代理人(親)が何も返答をしなかった場合には、追認したとみなされます。

よって未成年者がした法律行為は有効になります。

制限行為能力者と取引をした相手方は1ヶ月以上の期間を定めて催告をすることができるぞ!

催告は誰にすればいい?

注意すべきポイントは誰に対して催告をするかです。

結論:法定代理人、保佐人、補助人に対して

本人(今回では未成年者)に催告をしてもなんの意味をありません。

判断能力のない人にどうする!?と迫っても正確な回答はもらえませんもんね。

しかし例外として本人に対して催告を行使することができる場合があります。

ではそれはどんな時でしょう?

本人に対して催告ができる場合

例外として法定代理人ではなく、本人に対して催告ができる場合が民法第20条の1項に規定されています。

第20条
制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び第17条第1項の審判を受けた被補助人をいう。以下同じ。)の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者(行為能力の制限を受けない者をいう。以下同じ。)となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、その者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。

それが本人が制限行為能力者から行為能力者へとなった後です。

例えば契約した時には未成年者だった人が、その後20歳を超えて成年者になったようなケースです。

この場合であれば、取引の相手方は1ヶ月以上の期間を定めて本人に対して催告をすることができます。

成年になったのだから自分で判断しろよということですね。

本人が制限行為能力者から行為能力者へとなった後には、催告を本人に対して行使できる。

まとめ

今回は制限行為能力者と取引をした相手方の催告権についてまとめました。

今回の内容を簡単にまとめると次のようになります。

まとめ
  1. 制限行為能力者と取引をした相手方は催告権がある
  2. 催告権とは取引行為を追認するのか、拒絶するのかを答えを求めることができる
  3. 催告権は法定代理人、保佐人、補助人にしなければいけない

制限能力者との取引はいつ契約が取り消されるかわからないという相手にとっては不安定な状況になってしまいます。

そんな相手方を保護するための権利が今回の『催告権』でした。

そして、その催告権を行使するのは本人にではなく、あくまでも法定代理人に対してということでしたが中には例外がありました。

それが本人が制限行為能力者から行為能力者へとなった時でした。

このポイントをしっかりと押さえておきましょう。

では、最後までお読み頂きありがとうございました。

民法を勉強するなら圧倒的にオススメの教材!

民法を学習している人に圧倒的にオススメなのが、『山本浩司のオートマシステム』です。

総則・物権・債権と3つのパートに分かれていて、2020年の民法改正にも対応しています。

民法の教材は難しい文章ばかり書かれていてなんだかとっつきにくいイメージがありませんか?

私もいろんな教材を見ては挫折をしてきました。

ただこの『山本浩司のオートマシステム』は物語形式に話が進んでいくので読むのが苦にならないんです。楽しく読めていつの間にか民法の知識が定着している。そんな一冊です。

今民法の教材に悩んでいるという方には抜群にオススメできる一冊なのでぜひ検討してみてください。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です