民法

他人物売買と一部他人物売買について【宅建受験生必見】

今回は他人物売買と一部他人物売買ついて説明していきます。

他人物売買とはその名の通り人のものを売買することです。

普通に考えたら自分のものではないものを売買するなんてできない!と思いますが、民法では少し考え方が違います。

そこで今回はこの法560条の他人物売買について取り上げてみました。

今回の記事を読んでいただければ次のようなことがわかります。

今回の記事で分かること
  1. 他人物売買における買主と売主の権利について
  2. 一部他人物売買の買主の権利について
  3. 他人物売買と一部他人物売買の違い

宅建試験にはこの他人物売買の出題傾向が高いので受験生の方はしっかりと理解しておきましょう。

他人物売買は有効?

他人物売買とは自分のものではない人のものを販売する契約ですが有効なのでしょうか?

結論から言うと他人物売買は有効になります。

人のもので売買契約を結んでも問題ないのです。

これについて民法560条には次のように規定しています。

第560条
他人の権利を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。

つまり人のものを販売してもいいければ、売主はきちんとそれを買主に引き渡す義務があるのです。

他人物売買は有効!

『すみません、人のものだったので渡すことができませんでした』とは言えないのです。

ではもし売主が引き渡してくれなかった時買主は何ができるのでしょうか?

他人物売買の買主の権利

他人物売買の買主は売主がきちんと引き渡してくれなかった時には権利を行使することができます。

しかしこの権利は買主が善意の場合と悪意の場合で少し違ってきます。

善意、悪意というのは売主が人のものを売っていたことを知っていたか、知らなかったかで変わります。

  1. 善意の買主は契約の解除と、損害賠償の請求ができる。
  2. 悪意の買主は解除のみをすることができ、損害賠償の請求をすることができない。

第561条
前条の場合において、売主がその売却した権利を取得して買主に移転することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の時においてその権利が売主に属しないことを知っていたときは、損害賠償の請求をすることができない。

他人物売買の善意の買主は解除と損害賠償請求、悪意の買主は解除のみができる!

他人物売買の売主の権利

売主が他の人から買主に無事商品を引き渡すことができなかった場合にはどうなるのでしょうか?

他人物売買では買主に権利があったように、売主にも権利があります。

そして売主の場合にも買主さんが善意か悪意かで権利が違います。

まず買主が善意の場合には解除する時には損害を賠償する必要があります。

次に買主さんが悪意の場合には、損害を賠償することなく契約を解除することができます。

もともと買主さんが売主の商品が他人のものであることを知っているのなら、保護する必要はないよねと民法は考えるのです。

これが民法の562条に書かれています。

第562条
1. 売主が契約の時においてその売却した権利が自己に属しないことを知らなかった場合において、その権利を取得して買主に移転することができないときは、売主は、損害を賠償して、契約の解除をすることができる。

2. 前項の場合において、買主が契約の時においてその買い受けた権利が売主に属しないことを知っていたときは、売主は、買主に対し、単にその売却した権利を移転することができない旨を通知して、契約の解除をすることができる。

1項が買主が善意の場合、2項が買主が悪意の時の売主の権利です。

一部他人物売買

他人物売買とは別に一部他人物売買があります。

一部他人物売買とは、ある物の一部だけが他人の権利に属するようなケースです。

例えばAさんがBさんに土地を売ったとして、その土地の一部がCさんの所有であるような場合です。

ではこの場合にCさんがAさんがBさんに土地を売ることを認めなかった場合にはどうなるのでしょうか?

一部他人物売買の買主の権利

一部他人物売買が有効に実行されなかった場合に買主はどのような権利を行使することができるのか?

その答えが民法の563条に規定されています。

第563条
1. 売買の目的である権利の一部が他人に属することにより、売主がこれを買主に移転することができないときは、買主は、その不足する部分の割合に応じて代金の減額を請求することができる。

2. 前項の場合において、残存する部分のみであれば買主がこれを買い受けなかったときは、善意の買主は、契約の解除をすることができる。

3.代金減額の請求又は契約の解除は、善意の買主が損害賠償の請求をすることを妨げない。

たくさん文章が書かれていますが、簡単にまとめておきます。

  1. 善意の買主は代金の減額、契約の解除、損害賠償の請求をすることができる
  2. 他人物売買の買主さんが悪意の場合には代金減額のみが請求することができます

人のものと知りながら契約をしたのだから減額は認めるけど、解除や損害賠償はできないよと民法では考えるのです。

一部他人物売買の善意の買主は代金減額、解除、損害賠償請求ができ、悪意の買主は代金減額のみ請求できる!

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は他人物売買と一部他人物売買ついて説明してきました。

今回の内容を簡単にまとめる次のようになります。

まとめ
  1. 他人物売買は有効
  2. 他人物売買の善意の買主は契約の解除と損害賠償の請求ができる
  3. 他人物売買の悪意の買主は解除のみできる
  4. 一部他人物売買の善意の買主は代金減額、契約の解除、損害賠償請求ができる
  5. 一部他人物売買の悪意の買主は代金減額のみ請求できる

今回の記事の中でわからないことや、ここをもっと知りたい!など要望があればぜひコメントお待ちしております。

では最後までお読み頂きありがとうございました。

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